How We Know
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ソフトウエア開発者を花形職業にすると、本当に企業が成功するのか? |
それはずばり、私達はアメリカ合衆国でそれを目の当たりにしてきたからです。
過去30年間以上アメリカのソフトウエア開発に関わってきた私達が。
ソフトウエア開発は、以前のアメリカにおいても辛くて苦しい職業でした。
仕様が突然大きく変わっても、スコープクリープが起こっても納期は変わらず…
無理な納期に間に合うようDeath March (死の行進)をさせられ…
テストもそこそこにリリースを強いられ…
その結果バグが多い、システムが不安定だと顧客や上司から怒られる…
という、筋の通らない環境を体験し、乗り越えてきました。
今の日本の状況と似ていませんか?
ですが今のアメリカではどうでしょう。
プログラマーは将来を担う、カッコいい花形職業へと変わってきました。
もっと安くプログラマーを雇える国は増えてきましたが、
有能でクリエイティブで生産性の高いプログラマーの数はアメリカが圧倒的にトップです。
ソフトウエア開発の最新技術も革新的なアプリも、彼らを活用できる企業によってどんどん発信され続けています。
何が起こったのでしょうか?
プログラマーの言い分を聞き、その職業の価値を認め、従来とは違うマインドセットで開発に取り組む企業が現れてきたのです。
ソフトウエア開発のあり方・運営・管理の仕方を見直して、プログラマーに課された悩み・苦しみを除外していったのです。
するとそういう企業へ有能なプログラマーがどんどん集まってきました。そして本来の才能とやる気で活性化されたチームがうまく回りだしたのです。
こういった成功事例の話が広がりだすと、業界のあちこちの企業でも事態の深刻さを認めざるを得なくなりました。有能な人材に次々と辞められてしまい、現状維持では生き残れなくなっていたからです。
辞めたくないプログラマー達でさえも、無理難題が続く余りついに管理職に対して強く抗議し、改善を求め始めていました。そして彼らは、
「このままではまともなソフトウエア開発は不可能だ。一企業としてもソフト業界としても改革が必要なのだ。」
ということを訴え続けたのです。
私達はその改革と変動の時代をプログラマーとだけでなく、技術者達のリーダーとしても直接体験してきました。さらにそこから出たチームへの成果、企業への成果、さらにソフトウエア開発業界への成果も目の当たりにしています。
これが、私たちが自信を持って宣言できる理由です。
プログラマを花形職業にするための改革とは、企業自体を成功させるための改革なのだと。結果的にプログラマにも企業にも喜ばしい成果が出るのだと。
そして信じています。
日本でも同じ変革、同じトランスフォメーションが実現できると。
また、それを実現することで、ソフトウエア開発がますます重要視される世界において、日本がソフト開発先進国へとのし上がっていけるのだ、と。
さて、どんな反応を持たれましたか?